平成13年度 社会安全研究財団委託調査事業
「ネットオークション等インターネット利用古物取引を巡る問題と対策」
調査報告書概要
 
調査委託機関:財団法人 社会安全研究財団
調査受託機関:WEB110.COM
本報告書は以下の2項目から構成されています

A.調査研究事業の成果の概要
B.ユーザーアンケート自由回答欄の参考意見(75件) ・・・
1-20件 21-40件 41-60件 61-75件

A.調査研究事業の成果の概要のつづき
3. ネットオークション利用者に対するアンケート調査

 

(9)「トラブルの解決状況」については約53%が「解決できた」と答えており

09.トラブルは解決できたか? [707]
1 解決できた 366 51.77 %
2 解決できなかった 341 48.23 %

 

(10)「解決できた理由」の約70%は「当人同士の和解」によるものだった。詐欺などの事案を除けば、取引相手の身元が判明していることが解決の条件になっていることが伺える。そのことを裏付けるかのように

10.トラブルが解決できた理由 [409]
1 当人同士での和解 286 69.93 %
2 その他 69 16.87 %
3 オークションのサイトの支援 16 3.91 %
4 被害者同士が協力して解決 15 3.67 %
5 捜査機関による犯人逮捕 12 2.93 %
6 消費者協会や政府機関による仲裁 4 0.98 %
7 弁護士による仲裁 4 0.98 %
8 クレジットカード会社からの返金 2 0.49 %
9 オンライン調停サービスによる和解 1 0.24 %  

 

(11)「トラブルが解決できなかった理由」では「相手の身元が不明」が約35%で1位 となっている。

11.トラブルが解決できなかった理由 [414]
1 取引相手の身元が不明 139 33.57 %
2 その他 129 31.16 %
3 取引相手との交渉決裂 113 27.29 %
4 保険の適用外だった 28 6.76 %
5 保険金で損失をカバーしきれなかった 3 0.72 %
6 エスクローサービスの補償外だった 2 0.48 %

 

(12)「トラブルを防止するために有効だと思われる手段」については意見が分かれたが、「完全に予防する方法はない」が17%で1位 であったことが印象的だった。また約67%がオークション主催者になんらかの安全対策が必要と答えており、逆に利用者の自己責任と答えた人は 24%程度であった。

12.トラブル防止に有効だと思われる手段 [5510]
1 完全に予防する方法はない 946 17.17 %
2 オークション事業者が、 フリーメール、無料プロバイダーなどでの登録を制限する 908 16.48 %
3 オークション事業者が、クレジットカードによる利用者確認を行う 674 12.23 %
4 オークション事業者が、 公的な身分証明書のコピーによる利用者確認を行う 623 11.31 %
5 利用者が、取引相手の評価を必ず確認する 578 10.49 %
6 利用者が、取引成立後に必ず相手の身元確認を行う 479 8.69 %
7 オークション事業者が、エスクローサービスを義務づける 340 6.17 %
8 オークション事業者が、サイト利用アカウントを登録者の自宅へ郵送する 322 5.84 %
9 オークション事業者が、電子署名との連携による利用者登録を行う 293 5.32 %
10 取引実績のない相手とは取引を行わない 228 4.14 %
11 その他 118 2.14 %
12 利用者が、取引相手の評価を必ず確認する 1 0.02 %  

 

(13)「取引相手の身元確認」については、大半の利用者が「行う」と答えているものの「行わない」と答えた人が2割以上いることには驚きを隠せない。

13.自己で取引相手の身元確認は? [2178]
1 取引条件によっては行う 974 44.72 %
2 必ず行う 597 27.41 %
3 行わない 470 21.58 %
4 初取引の相手のみ行う 137 6.29 %

 

(14)「エスクローサービス」については、いかなる場合でも利用しないと答えた人が30%程度存在し、「自分が落札者の場合は必ず利用する」(3.6%)と比べると利用状況は極めて低いと思われる。

14.エスクローサービスの利用 [2158]
1 相手が希望しければ利用しない 747 34.62 %
2 利用するつもりはない 666 30.86 %
3 一定金額以上の取引の場合はなるべく利用する 593 27.48 %
4 自分が出品者でも落札者でも必ず利用する 78 3.61 %
5 自分が出品者の場合は必ず利用する 74 3.43 %

 

(15)「手数料を徴収するシステム」についての意見としては「手数料に見合ったトラブル防止、保証等のサービスが期待できる」(30.68%)と「費用が余分にかかるので利用しない」(30.57%)が僅差で1位 2位を占めており、利用者が自己の経験と自信に基づいて、安心を買うか安価を買うかの意見に分かれるようである。

15.手数料徴収について [2702]
1 手数料に見合ったトラブル防止、保証等に関するサービスが期待できる 831 30.75 %
2 費用が余分にかかるので利用しない 821 30.38 %
3 万が一トラブルに遭った場合にも安心できるサイトとして利用している 451 16.69 %
4 出品、落札に関する情報が蓄積され、プライバシー保護上問題である 360 13.32 %
5 その他 239 8.85 %

 

(16)「利用者の身元確認に関してのオークション主催者の関わり方」については、約70%の回答者が、何らかの形で「オークション主催者に利用者の身元確認」を期待していることに対し、「取引当事者の問題であって主催者は関わるべきではない」との回答は8%であった。

16.身元確認について [3095]
1 オークションサイトにおいて身元確認は必要でオークション事業者に対する義務付けも必要 1189 38.42 %
2 安心して取引を行うため身元確認が行われているサイトを利用している 986 31.86 %
3 身元確認を行うサイトと行わないサイトとがあってユーザーの選択に委ねられるべき 608 19.64 %
4 取引当事者同士が行うべきことでありオークション事業者が関わるべきではない 146 4.72 %
5 匿名性が損なわれるし、プライバシー保護上問題もあるのでオークション事業者は行うべきではない 89 2.88 %
6 その他 77 2.49 %

 

以上の結果から、利用者はオークション主催者に「取引の安全性」と「安価な手数料」を期待する一方で、現実には出品点数が多いことを条件に利用するサイトを決めていることが分かり、それでいて積極的に取引保証制度を利用したり、取引相手の身元確認を行っている者は多くないということも分かった。この状況で詐欺の被害に遭うことには利用者側の自己責任も大きく影響していることとは思うが、盗品等を知らずして購入してしまうことについては利用者側では避け難い問題であり、やはり古物の出品に際しては、何らかのチェック制度が必要と思われる。

 

 

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