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平成13年度 社会安全研究財団委託調査事業
「ネットオークション等インターネット利用古物取引を巡る問題と対策」 調査報告書概要 |
| 調査委託機関:財団法人 社会安全研究財団 調査受託機関:WEB110.COM |
| 本報告書は以下の2項目から構成されています
A.調査研究事業の成果の概要 |
| A.調査研究事業の成果の概要のつづき | ||
| 4. 諸外国の行政機関等における諸問題への規制、検討内容の事例調査 | ||
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「米国連邦取引委員会(FTC)」ではすでに「FTC条例」がネットオークションにも適用されているが、国会では、別 途インターネット関連(オークションに限らず)対策を審議中とのこと。現在ある条例や規制は、もともと事件がネットオークションを介していてもいなくても適用されているため、ネットオークションのための特別 な規制や条例は定められておらず、また今の所はそうした法規を立案する予定もないとのこと。インターネットはグローバルなメディアであるから、いくら米国が規制を掲げても、それを全てのケースに適用することは難しいとのことだった。しかしこの問題に関して、国家間で協力しようという動きはすでに始まっており、今年4月には、主要各国が集まる、インターナショナル・マーケティング管理ネットワークのミーティングにおいて、国境をこえたインターネット詐欺の問題について話し合われた。 「米国オンラインオークションユーザー協会」のコメントでは、「ノースカロライナ州とニューハンプシャー州で、リアルのオークション規制をオンラインオークションにも適用させようという動きがあったが(*1)、Online Auction Users Association(O.A.U.A)はこれに猛反対し、結果的にこの案を立ち消えにさせることに成功した。リアルのオークションと、オンラインオークションは、全く別 の物である。オンラインオークションの売り手は、リアルのオークションの競売人のように、他人の財産を委託販売しているわけではない。」との報告があった。また、「ネットオークションに免許は必要無い。詐欺に関する規制はすでにオンラインオークションにも適用されている。ネットオークションの出品者に免許を課すことは、ガレージセールやフリーマーケットの出品者に免許を課すようなもので、まったくメリットはない。」といった意見であり、詐欺に関する規制や法が多すぎるくらい存在する米国においては、これ以上の新たな法律を望んでいない様子が伺えた。 (*1) 1999年、ノースカロライナ州のノースカロライナ競売ライセンス評議会によって、リアルのオークション法をオンラインオークションにも適用しようという提案あった。 ノースカロライナ州におけるオークションライセンスは、クラスの受講か、2年間の見習い経験を経た後、試験に合格し、ライセンス料を支払うことが義務付けられている。 オンラインオークションの出品者に対しての規制案は、オークションライセンスの必修事項をそのまま適用するのではなく、ライセンス料の支払いと、州のオークション法に関する試験に合格することだけを義務付けようというものだった。さらに、何か問題が起きた人々のために「復興資金」という名目で、$50を徴集する。しかし、この案はユーザーからの猛反対にあい、2000年1月の時点で留保。実質的には立ち消えとなった。 米国では、FBIと全国頭脳労働者犯罪センターの協力で2000年5月にインターネット詐欺苦情センター(以下IFCC)を発足している。これにより、インターネット詐欺の被害者が、これまで警察署で行わなくてはならなかった面 倒な書面による手続きを、IFCCのホームページ上にある苦情申請フォームによって簡単に行えるようになった。寄せられた報告はFBIと全国頭脳労働者犯罪センター の職員が受け付け、IFCC に常勤しているアナリストが何らかの法律に違反していると判断した件については、被害者の同意のもとに法的機関(州警察や FBI)へ通告される。同センターには最初の半年だけで20,014件の苦情が寄せられ、うち6,087件が国内外の法的機関へ通 告された。 このセンターが発足する以前、被害者は地元の警察署に被害を届ける以外、被害申請の手だてがなかった。しかし、加害者が他の州や国にいる場合、司法管轄権に関する問題が生じ、適切な処理を行うことが困難とされてきた。IFCCは、オンラインで苦情を受け付けるため、被害を適切な政府機関へ迅速に報告することができる。 寄せられた苦情・被害届けは、速やかに地元警察・州警察または FBIへ通 達され、IFCCのデータベースに記録される。新たに寄せられた苦情は、このデータベースで必ずチェックされ、他の苦情との関連性を調べたり、類似の事件の情報を照会できるようにしている。苦情処理の他にも、インターネット詐欺に関する統計をまとめたり、詐欺の手口や流行についてのデータを集めるなどといった活動も行っている。 2001年に入ってからIFCCが受け付けた被害届けは4000件以上で、今年1月から4月の間の被害額は320万ドルとなった。被害者一人あたりの損害額平均は776ドル。この数字はあくまでも IFCCに届けがあった被害だけを表わすため、実際の被害はもっと大きいと考えられる。 IFCCが今年5月に発表したオンラインオークション詐欺の調査結果
1999年12月9日に採択されたOECD ガイドラインは、B2C型オンライン取引に対する効果 的な消費者保護の中心的な性質を記載しているものの、C2C型取引は直接的には対象とせず、またガイドラインの原則全てが必ずしも全てのオンライン取引に適用されるわけではないことを認識しているが、ガイドラインの原則の中には、C2C型ネットオークションに関係する運営者、売り手、および買い手に対する手引きとなるものもある。しかしここでも、C2C型ネットオークションは従来の自発的な競売とは異なり、運営者は商品自体を所有することがなく、支払いおよび商品引渡しの責任もなく、また売り手の代理人として取引を行なうものでもないとの位 置付けをしており、運営者に対して従来の競売法の適用を認める考えは見られない。 ニュージーランドのMinistry of Consumer Affairsに対する取材では、同省がネットオークションでの様々な問題について事業者や行政機関を交えた研究会などを実施した事実はなく、「現時点では、ニュージーランドのネットオークションにおいて、制度化の検討を要するほどの問題は発生していない。」と答えている。ニュージーランド政府が、競売者に関連する現行制度の変更を検討するには、当局職員が、ニュージーランドの市場に問題があるという証拠を提示しなければならないが、当局による調査時には市場問題が存在していないようである。今の時点では、ニュージーランドの犯罪法(Crimes Act)および公正取引法(Fair Trading Act)により適切に対応できているのではないか、との見方のようである。 一方、同じニュージーランドの消費者団体全国連盟(VZBV)の情報によると、2000年に複数のオークションサイトが「Arbeitskreis Online-Auktionen (A.O.A) = オンライン・オークション作業共同体」 を創立したとのこと。この A.O.A の目的は以下の二つ; 1)オンライン・オークションの法律(その状況)を明確にすること。 そして「ネットオークション運営に関わる法改正や対策・規制は必要と思われるか?」という問いに対し、「ある」と答えた上で、具体的には「オークションサイトが出品者を更にコントロールする義務」が必要と答えた。その義務とは以下の三つ; 1)利用者が個人情報(フルネーム、召喚可能な住所)を明確にしないかぎり、オンラインの取引場に出すべきではない。 また同連盟は、ネットオークションにおいて詐欺などのトラブルが多発する原因は「匿名性」と「インターネットの急速な普及」にあると捉えている。つまりは、もともと隠れていた犯罪エネルギーが放ちやすくなったのではないかとの見解である。そして、ネットオークションサイトの数が多いことから、これらを犯罪に利用しようと思う者にとっては、安全面 が一番欠けているサイトを選び出すことも簡単だと答えている。 |
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| 5.まとめ | ||
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インターネットオークションの登場により詐欺、偽造品、禁制品の横行が顕著になったことは犯罪統計からも明らかであり、尚かつ、これらの犯罪が予防・検挙・被害回復の各側面 において極めて対処が困難であることも事実である。その理由を整理してみると、(1)匿名性と民事紛争処理(2)広域性の2つに分けられる。 現行の公法規制では、インターネットオークションサイトに対して犯罪防止策やトラブル発生後の被害回復への法律的責任義務を課すことは困難であり、個人間取引を行う上でのリスクマネジメントは消費者本人の自己責任に委ねられる要素が多いと言える。しかしながら表面 上、取引相手が事業者なのか個人なのか判断がつきにくいと言う匿名性の問題と、インターネットオークションへの盗品等の混入を、システム上も法制度上も防止する機能が用意されていない現状は、窃盗その他の犯罪防止の観点からも好ましくない状況であり、消費者に対する啓蒙や教育はもちろん重要であるが、犯罪防止という点においては行政による対策も検討する必要はあるだろう。 また、サービス提供業者においても、自己の運営姿勢が社会に与える影響を十分に考慮した上で、法規制に依存しない形の自発的な事故防止策を講じる道義的責任があるものと感じられる。例えばある利用者について複数の苦情が寄せられていないかどうかを把握し、不適格者を排除する体制など、少なくとも、不正行為に係る利用規約を掲げているからには、それに違反する行為を確認した時点で規約にのっとった適正な対応を実行すべきではないだろうか。 |
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終わり
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