インターネットを悪用した諸問題の早期発見と対応策を考えるサイト

出会い系サイトのトラブル

出会い系サイトと言うと、殺人や児童買春、ストーカー等、ニュースでろくな噂を聞かないわけですが、実際は・・・やっぱりろくなもんじゃないな、というのが私の印象です。(笑) 携帯電話に宣伝メールを送りつけてくるようなサイトは、ほとんどがサクラを使ったボッタクリサイトですが、それ以外の普通の出会い系サイトでもこれからご紹介するような様々なトラブルが発生しています。

相談事例1

出会い系のサイトで知り合った男性とホテルへ行った際「後でカメラは処分をするから」と言われて裸の写真を撮られました。帰りにはカメラをバラバラに処分して出てきたのですが、ひと月ほどたった今頃になって相手の男性からメールが届きました。内容は、「写真の現像が出来ました。25枚あります1枚1万円、ネガは5万円です。他の人に相談するな」 私は既婚者のためばら撒かれたりしたら・・火遊びのつもりが・・・どうしたらいいですか?

同種の事例として、出会い系サイトで知り合った人と交際していた女性が、その当時にデジカメで撮られた裸の写真を勝手にアダルト掲示板に投稿されるという事件がありました。写真を撮られた時にすぐに消去してもらったらしいのですが、後からデータの復元をされたようです。

何とかして男のパソコンからデータを抹消したいと言う依頼を受けて対策を検討したのですが、写真を所有しているだけではなんら違法性はありませんし、それを無断で掲示板に投稿したことも、民事上はプライバシー侵害になりますが、写真そのものは顔が分からないように修正していましたし、日本国の刑法に触れる内容でもなかったため、刑事責任を問うことは無理かなと言う結論に至りました。

しかし幸いにも、その男が都内の駅ホームで女子高生のパンチラ盗撮をして、その写真をネットで販売しているという事実を掴んだので、その盗撮現場を押さえて取引するという作戦を立てました。つまり盗撮犯を盗撮するわけです。(笑)

ところがあいにく学校が春休みに入ってしまい、男は盗撮活動を休止してしまいました。その後、男は掲示板への投稿やCD-ROMの通販をやめてしまったので、その件はそこで終了してしまったのですが、いったん人の手に渡ってしまった写真を回収するのがいかに困難かということはお分かりになりましたね。


相談事例2

私は東京都に住む22歳の女性です。出会いサイトで知り合った男性とドライブに行ったのですが、人気の無い駐車場の車内で関係を迫られたので車の外に逃げたところ、顔などを殴られました。(大きな怪我はありませんでしたが・・。) 刑事告訴したいのですが相手のアドレスと携帯番号しか判りません。 知人に頼んでその番号に電話してもらったのですが相手はドライブなどした憶えは無いし会ったことも無いと言っています。殴られたときには周囲に人気もなく証人もいません。ただ、「ドライブに行こう」などといった事前打ち合わせのメールだけは残っているのですが・・・。

殺されなかっただけましでしょうね。とは言え、こういう凶悪な男を野放しにしておくとさらに被害者を生む可能性があるので、ぜひ刑事告訴して欲しいものです。携帯電話が架空名義のものである可能性はありますが、おとり捜査をすれば容疑者をおびき出すことは難しくないでしょう。もちろん警察ではおとり捜査は出来ないので、興信所などに依頼することになるでしょう。


相談事例3

私は中3の女です。先日、レズビアン専用の伝言板にパートナー募集の書込みをすると、すぐにメールが来ました。女の人だと信じてメールしていたので、ちょっと恥ずかしい相談をしたり、「プリクラ交換しよ?住所教えて?」「どこの学校いってるのー?」と言う質問にも正直に答えました。でも実は男だったんです。その人が言う内容は、【大人しく言う事聞けば、なんもせぇへん。下着なしで学校に登校とかせぇ。せんかったら、住所売るで?学校名もわかっとるしな。今までに6人の子騙してきて、言う事聞いた4人の子は助かっとる。聞かんかった2人は、レイプされたりしとるんよ。どうする?】 無視したら住所を公表されるかもしれないし、親にも恥ずかしくて相談できずに困っています。

親にも言えないことをよくぞ相談してくれました。この相談を受けて私達は、とりあえず相手の要求は一切無視し、親に相談するようにアドバイスしましたが、それ以後は連絡が来ませんでした(どうなったんだろう)。

未成年者を狙った犯行としてはこの他にも、出会い系サイトを利用して援助交際をしていた女子高生をホテルに連れ込み、隙を見て学生証を盗み見た上で、「言うとおりにしないと学校にばらす」と脅して継続的な援助交際を強要した事例や、ネットで自分の下着を販売していた女子高生が、「まとめてたくさん買うから手渡しでちょうだい」と持ちかけられ、待ち合わせ場所に行くとやくざ風の男二人に脅されて、銀行から全額を引き出されてしまったケースなど様々です。

いずれのケースも、トラブルの発端は子供の方にありますが、子供の弱みに付け込む大人を擁護する理由には全くなりませんので、何らかの規制や保護が必要と思われます。

現時点で未成年者を保護する法律としては、青少年保護育成条例や児童買春禁止法などがありますが、いずれも大人だけを処罰対象としたものであり、実際に児童買春行為があった場合でないと検挙できないため、被害予防の観点からは十分と言えません。そこで警察庁では、出会い系サイトに児童買春を誘う書き込みをした利用者について、18歳未満の児童も含めて処罰対象とする法案の策定を進めています。

一見すると、なぜ児童も処罰対象となるの?と思うかもしれませんが、これまで検挙された児童買春事件では、女子児童側からの勧誘がきっかけになっているものが9割以上を占めている現状を踏まえると、いわば信号無視の歩行者を処罰することで事故から保護することと同様の“交通ルールづくりのようなもの”と考えるのが妥当ですね。


相談事例4

先日出会い系の掲示板に書込みをしたところ、以下の様なメールを受け取りました。

はじめまして掲示板拝見しました。 真紀といいます。 私はとてもエッチな女の子です。 男の人のエッチな写真を見ると興奮します。 できたらあなたの画像送ってよ!

馬鹿な私はうかつにも画像を送信してしまいました。 ところが返信先のアドレスがメーカーのメーリングリストであるとのことで、サーバトラブル、ユーザへの謝罪のための費用として525,000円を支払う羽目になりました。「裁判を起こす」とメーカー社長から言われたため、自分の社会的地位を守るために示談金として支払った次第です。 しかしどうにも腹の虫が収まらず、最初に私にメールを送信してきた相手を何とか探し出して弁済させようと考え、別のフリーメールアドレスを取得し掲示板に投稿したところ、また同じメールが届きました。

 

これは一見すると被害者に全面的に非があるように見えますが、調べて見るとメーカーの社長と名乗る人物の罠でした。つまり出会い系サイトにメッセージを投稿している男性に、女性のふりをして片っ端からメッセージを送り、自分の会社宛にわいせつ画像を送付するように仕向けます。その上で、あたかも自分の会社の業務に支障を来たしたと主張して損害賠償を要求するわけです。女性のふりをして送ってきたメールと、メーカーの社長から来たメールの発信元が同じであることから自作自演と分かった次第です。騙す方も悪いのですが、騙される方も救い様がありません。 似たようなトラブルで次のような事例もありました。


相談事例5

携帯電話の出会い系サイトに掲載されていた女性のメールアドレスにメールを送ったところ、突然「鮎川調査事務所より通告」というタイトルで次のようなメールが来ました。

「アナタが昨日深夜に*******@docomo.ne.jpに承諾なしにHメ-ルを送った事により相手がアドレスを変える被害が出たので迷惑メ-ルの提訴手続きをします。申し分ある時は当事務所にメ-ルを送付して下さい。なおメ-ル記録から裁判所が家を調べるのでアドレス変えても無駄です。」

どうやらサイトに掲載されていたアドレスは第三者がイタズラ目的で載せたらしいのですが、私はそうと知らずに画像を送ってしまいました。何とか示談をと申し出ているのですが、示談金の支払方法は現金書留のみということで、こちら側の住所や氏名が相手に知られてしまう不安があります。また示談金は10万円から30万円ということで、分割で支払う場合は利子がつくということです。明日、提訴の手続きをすると言ってきています。示談が成立した場合でも示談書の送付など不安が残ります。何よりも相手がどういった存在なのかが気になります。詐欺ではないのかとの不安もあります。とにかくどう対処してよいのかがわかりません。よろしくお願いいたします。

こんな子供だましの恐喝になにをうろたえてるんだ?と思うのは私だけではないでしょう。でも、社会経験の未熟な若者や法律のことをまったく知らない人にとっては、これが深刻な悩みになってしまうんですねー。

確かに女性の個人情報が無断で出会い系サイトに掲載されると言うトラブルは少なくありませんし、それを見た男から電話やメールが殺到することで迷惑している女性も多数見てきました。しかし今回のケースが仮にそういった類のものであったとしても、いきなり調査事務所から裁判や示談を要求してくるなんてありえないです。そんなことしたら弁護士法違反です。そもそも悪いのはメールアドレスを無断掲載した人物であって、そうと知らずに1回メールを送っただけの第三者が責められる道理もありません。

100歩譲って考えても、迷惑メールの提訴ってなんですか?債務名義(訴える根拠となる法律)がまったく読めません。メールを変えなければならなくなっただけで診断書がとれるほどの精神的苦痛が生じたなんて、ちゃんちゃらおかしいわい。示談金の支払方法に現金書留を指定することも怪し過ぎます。おそらく郵便局止めか民間私書箱にでも送らせて雲隠れするつもりですよ。


相談事例6

出会い系サイトで知り合った女性とメールやり取りをしてすぐに会うことになったのですが、女性が決めた待ち合わせ場所に私が行かなかったため、弁護士と名乗る者から契約不履行と精神的苦痛を理由に裁判を行うと言うメールが来ました。メールには依頼人の匿名性を守るために相手の名前等は記載されていません。

私としては何が本当なのか解らないので、メール以外の方法で話すことが出来ないかというメールを何度か送っているのですがそれへの答えは無く、PTSDの診断書がありますというメールや民事・刑事で訴えれば2000万円は確実に請求できるというメールが来ます。訴える時期としては、4月前半に召喚状が届くということも言われております。

これが本当のことなのかどうかも解りません。お知恵をお借りすることが出来れば幸いです。

お知恵もなにも、「ちったー自分の頭で考えな」って感じですよもう。逆の立場になって考えて見れないのでしょうかね。待ち合わせをすっぽかされたくらいでいちいち裁判なんてしてたらきりがないです。というか出来ませんそんなこと。

まして刑事告訴なんて、いったい「すっぽかし」がどんな犯罪になると言うのでしょう(笑)。もちろん契約でもなんでもありません。まじめに答えるのもばかばかしくなる相談なんですけど、天文学的確率で相手が民事訴訟を起こしたとしても、せいぜい取れるのは待ち合わせ場所までの往復交通費分くらいでしょうね。


相談事例7

私は姿の見えない相手に付きまとわれています。相手はかつてのメル友ですが、一度も会ったことないのに愛の告白を受けて引いてしまい、返事を出さずにいたところ、なんと勤務先を特定され、気付かぬうちに訪問されていました。一日に大量のメールを送りつけて来ることもありました。 問題は、私がフランチャイズ系の飲食店で夜に働いているため、常に不特定多数の客が出入りできる環境にいる、ということです。 さらに一人暮らしで、帰り道など、深夜に一人という状況がどうしても生じ、その点でも非常に不安があります。 このまま相手がフェードアウトしてくれればいいのですが、どうも熱くなっているらしく、メールの着信拒否などして、逆に刺激して再び訪問されるなどということがあった場合、どのように対処したらよいのか、考えあぐねています。

いるんですよねー、こういう暴走型のストーカーが。自分の身元がばれていないのをいい事に、相手が否定的な態度をとると嫌がらせをしまくるわけです。何されるかわからない恐怖から、なまじ期待を持たす返事をしようものなら「ごめんね。怖がらせるつもりはなかったんだよ。じゃあこれからもメールくれるね?」となってしまいますし、断るとまた暴走するし、まったく困ったもんです。

特に被害者がこの女性のように店頭で接客業に従事する女性であった場合、尾行されて自宅を突き止められる危険性もあります。個人宛に大量のメールを送ってくるだけならば受信拒否をすることしか対処法はないのですが、尾行や待ち伏せするなど、現実の付きまとい行為があった場合にはストーカー規制法5条により禁止命令を求めることが可能です。


相談事例8

出会い系サイトで知り合った人と渋谷で会いました。この時は普通にお茶して帰り、次回の約束もせずそのまま疎遠になりました。

その後、別のサイトで出会った人と数回メール交換をして会うことになりました。ところが待ち合わせ場所で遠巻きに見ていたらこの前会った人がいました。気持ち悪くなってそのまま帰ったのですが、午後4時から午後8時まで100回近く着信がありました。 常識ある人間ならば「あーぶっちされたな」で諦めるものだと思ってましたが、「おんどりゃー!なめっとたらあかんぞ!住所がわかり次第、押しかけるから覚悟しとけよ! 葬式の準備して待っとれ!」というメールが来ました。びっくりして、「家族交通事故のため行けなくなった、連絡できなくてすみません」という内容でレスを入れました。ところが、まるで聞き入れず、私の名前と電話番号などで勝手に出会い系サイトにメッセージを掲載されました。

またまた逆切れストーカーの登場です。しかも一回ふられたにも関わらず、別人に成りすましてまで再会しようとする執念深さです。そのエネルギーを、もっと有意義なことに費やして欲しいものです。

このケースでは、犯人が最初に被害者女性に会ったときに名刺を手渡していました。まさか本当の名刺じゃないだろうと思っていたのですが、本物でした(間抜けです)。そこからすぐに自宅の住所も判明しましたし、張り込みによって顔も確認できました。しかも犯人は2つの人格を完璧に使い分けられなかったようで、別人として登場した人物から来たメールの中には、最初に現れた男性と同じ署名がついたものもありました。(笑)

執念深い割にはそそっかしい性格のようです。


まとめ

いろんな事例がありますが、どの事例にも共通 していることは「被害者が自らの意思で接触した」という事実です。つまり、酷な言い方をすれば「自分で撒いた種」ですね。出会い系サイトを利用するなとは言いませんが、安全に楽しみたいのであればそれなりの注意は払うべきですし、利用するサイトも選ぶべきです。無料のサイトは成りすましが容易で、しかも有事の際の本人確認が不可能なので、男女共に有料で、本人確認を厳格に行っているようなサイトをおすすめします。

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