ネットに流出した自分の性的画像を削除するには
リベンジポルノやセクストーション(性的な脅迫行為)などによって、本人の同意なく性的な画像や動画がインターネット上に公開されてしまう事件が後を絶ちません。
こうした被害が一度でも起きてしまうと、画像は短時間で拡散し、完全に削除することが非常に困難になります。さらに、どのサイトに、いつ転載されるか分からない中で、被害者自身が一つひとつのサイトに対して削除を依頼し続けるのは、精神的にも時間的にも大きな負担です。
とはいえ、削除依頼を他人に頼むには、自分の性的な画像を見せなければならず、それにも大きな抵抗があるでしょう。
こうした過酷な状況を少しでも軽減するために、画像や動画を誰にも見せることなく、匿名で削除申請ができる仕組みが整えられています。撮影当時の年齢が「18歳未満」か「18歳以上」かによって利用できるサービスが異なりますので、それぞれに応じて活用してください。
「Take It Down」https://takeitdown.ncmec.org/ja/

このサービスは、米国のNCMEC(全米行方不明・搾取児童センター)が提供しています。
自分のスマートフォンやパソコンに保存されている画像・動画を使ってハッシュ値(デジタルの指紋のようなもの)を作成し、それを登録することで、対応するプラットフォーム上から該当コンテンツの削除を依頼できる仕組みです。
画像や動画そのものをアップロードする必要はなく、第三者に見られる心配もありません。また、世界中どこに住んでいても利用できます。
ただし、対象となるのは撮影当時に18歳未満だった人物が写っている画像や動画のみです。
対応しているのは、一部の主要なプラットフォーム(SNSや大手サービス)に限られており、日本の掲示板サイトなどは対象外です。そのため、このサービスだけですべての拡散を止められるわけではないことにも注意が必要です。

「StopNCII」https://stopncii.org/?lang=ja-jp

こちらは、18歳以上の成人が対象となる削除支援サービスです。
基本的な仕組みは「Take It Down」と同様で、画像や動画をアップロードせず、ハッシュ化した情報だけで削除申請が可能です。
申請が不安な場合は
これらの申請画面は英語で表示されます。操作に不安がある場合は、性的画像の被害に詳しい「NPO法人ぱっぷす」などの支援団体に相談することをおすすめします。専門のスタッフが、削除申請のサポートや、今後の対策について一緒に考えてくれます。